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Q&A よくある質問

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被爆者には、これまでがん以外にどのような健康への影響が認められていますか?
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寿命調査 の死亡率解析で、放射線とがん以外の病気による死亡の間に統計的に有意な関係があることが分かりました。(「放射線の健康影響」のうち、「がん以外の疾患による死亡」のページも参照してください。)

有意な放射線量 を受けた49,114人のうち、計18,049人が1950−1997年の間にがん以外の病気で亡くなりました。がん以外の病気で死亡するリスクを全部合わせても、がんで死亡するリスクよりはかなり小さいですが、人間の死亡全体を見ると、がん以外の原因の方が大きな割合を占めているので、放射線に関連するがん以外の病気による推定過剰死亡数は、放射線に関連するがんによる推定死亡数の約50−100%です(数字の範囲がこのように広いのは、データでは線量反応の形がまだ明らかになっておらず、データに当てはめることができる様々な反応の形により放射線に関連する過剰死亡数の推定値が異なってくるからです)。

2年に1度の 成人健康調査 を行っている臨床研究部では、放射線被曝と多くの悪性ではない(がんでない)病気の関係を解析しました。子宮筋腫・慢性肝炎・肝硬変・甲状腺疾患・心臓血管疾患で統計的に有意な過剰リスクが検出されました。

調査の結果、若い人たちの甲状腺は放射線に対する感受性がより高く、甲状腺がんが発生しやすいだけではなく、恐らく悪性ではない甲状腺疾患も発生しやすいことが示唆されました。

白内障 も放射線に関連する病気ですが、放射線被曝後、高線量であれば早くて1−2年、それよ り低線量であれば何年も経ってから症状が現れるようです。

原爆被爆者では、がん以外の病気の一部は、免疫機能の変化に関係しているかもしれません。被爆者を対象とした免疫学的調査で、被曝線量の増加に伴いヘルパーT細胞の割合が有意に減少することが示されました。(放射線生物学/分子疫学部の「免疫学研究」のページを参照してください。)

更に、ヘルパーT細胞の割合が低い人は心筋梗塞の有病率が有意に高い、ということも分かりました。これらの結果から、原爆被爆者の心筋梗塞はヘルパーT細胞の異常が一因であるかもしれないことが示唆されています。このような異常は微生物感染に対する免疫防御を低下させ、アテローム性動脈硬化症につながる可能性もあります。