Menu does not appear
-- SiteMap

放影研報告書(RR) 1-00

放射線治療による原爆被爆者の臓器線量

加藤一生, 安徳重敏, 児玉和紀, 河村幸子, 藤田委由, 小松賢志, 阿波章夫
Radiat Res 155:785-95, 2001
要 約
放射線影響研究所における放射線治療に関するこれまでの調査によって、1984年までに 1,670人(1.4%)の寿命調査参加者が放射線治療を受けていたことが明らかになっている。治療放射線量のデータは放射線治療とそれに引き続いて発生したがんの間の関連性を研究していく上で欠くことのできないものである。本研究では、放射線治療を実験的に再現し散乱放射線量を求めた。実験は女性人体ファントムと中電圧X線発生装置、コバルト60ガンマ線源など様々な放射線源を使って行った。線量測定は熱蛍光線量計と電離箱を用いて行った。放射線量は唾液腺、甲状腺、乳房、肺、胃、結腸、卵巣ならびに活性骨髄で求めた。その結果を用いて、これまでの調査で見つかっている患者の臓器被曝線量を記録した。治療線量の染色体異常発生への寄与を、26人の成人健康調査参加者における放射線治療と原爆からの骨髄線量データを使って調べた。その結果は放射線治療が安定型染色体異常頻度に大きく寄与していることを示唆していた。本研究で求めた放射線治療線量は、放射線治療が治療を受けた原爆被爆者のその後の発がんにどのように影響しているかを研究する上で役立つものである。