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放影研報告書(RR) 10-00

広島・長崎における緑茶摂取とがん罹患率についての前向き研究

永野 純, 古野純典, Preston DL, 馬淵清彦
Cancer Causes Control 12(6):501-8, 2001
要 約
目的 実験室での研究や動物実験により、様々な部位のがんに対する緑茶の予防効果が示されているが、疫学的根拠は不十分であり、結論が出るには至っていない。日本におけるこの前向き研究は、緑茶摂取とがん罹患率との関連を調べたものである。

方法 対象は、1979年から1981年の間に実施された郵便調査に回答した38,540人(男性14,873人、平均年齢52.8歳、および女性23,667人、平均年齢56.8歳)である。緑茶摂取の頻度調査は、回答選択式の質問票を用いて行った(全く飲まない、1日1回、1日2−4回、1日5回以上)。追跡調査は1994年12月31日まで継続された。解析対象としたがんは、固形がん(n=3,881)、造血器がん(188)、全部位のがん(4,069)、および罹患数100以上のがん、すなわち、胃(901)、結腸(432)、直腸(193)、肝臓(418)、胆嚢(122)、膵臓(122)、肺(436)、乳房(281)、および膀胱(122)の各部位のがんである。都市、性、年齢、放射線被曝、喫煙状況、アルコール摂取、body-mass index、学歴、および暦時間を補正するため、ポアソン回帰を用いた。

結果 緑茶摂取と解析したがん罹患率との間には、実質的な関連は見られなかった。緑茶摂取が1日1回以下の集団と比較した場合の全部位のがんの相対リスクは、緑茶摂取が1日2−4回および1日5回以上の集団において、それぞれ1.0(95%信頼区間0.91−1.1)および0.98(0.88−1.1)であった。

結論 この研究からは、習慣的緑茶摂取ががんリスクの減少と関連しているという証拠は得られなかった。