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放影研報告書(RR) 15-01

CD4+CD45RO+ ヒトT細胞の三つの亜集団におけるメモリー機能と高細胞死傾向

大原高秋, 小山和章, 楠 洋一郎, 林 奉権, 津山尚宏, 久保美子, 京泉誠之
J Immunol 169(1):39-48, 2002
要 約
我々はCD43の細胞表面発現レベルに基づいて、ヒトCD4+CD45RO+メモリーT細胞を三つの新しい亜集団に分類することを提唱する。第一の亜集団はCD43の発現が相対的に高く、リコール抗原に反応する前駆細胞を最も高い割合で含み、また、その構成細胞は他の二つの亜集団に比べて固定化CD3抗体にかなり強く反応するとともにインターフェロンγやインターロイキン4をより多く分泌する。第二の亜集団の細胞はナイーブ細胞に近いレベルのCD43を発現し、また、増殖あるいはサイトカイン産生の能力から判断してT細胞レセプター(TCR)を介する刺激に相対的に弱く反応する。第三の亜集団はCD43の発現レベルが明らかに低下し、この集団の細胞はTCRを介する刺激に対して無反応状態に陥っており、生体外で調べると、休止期にあるにもかかわらず多くの細胞でカスペース非依存経路を介する自発的なアポトーシス、あるいはカスペース依存経路を介するFas介在性のアポトーシスが進行しているようである。テロメア長を解析すると、第二の亜集団の細胞の典型的なテロメアは、第一および第三の亜集団の細胞の典型的なテロメアに比べて有意に長いことが分かった。これらの結果から、CD4+CD45RO+ T細胞は以下の三つの機能的に異なる亜集団に分けることができる。第一は、完全に成熟したメモリー細胞の亜集団である。第二は、長いテロメアを維持しメモリー機能の弱い、より成熟度の低い亜集団である。第三は死にやすい傾向あるいは死の過程にあるらしい無反応状態の細胞から構成されている亜集団である。

Ohara T, Koyama K, Kusunoki Y, Hayashi T, Tsuyama N, Kubo Y, Kyoizumi S: Memory functions and death proneness in three CD4+CD45RO+ human T cell subsets. The Journal of Immunology 169(1):39-48, 2002 Jul 1.
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