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放影研報告書(RR) 9-02

コホートのリスク回帰分析における人口統計学的要因のリスク修飾作用の推論に及ぼす対照群の影響について

Cologne JB, 和泉志津恵, 清水由紀子, Preston DL
Jpn J Biomet 23(2):49-66, 2002
要 約
疫学のコホート研究においては、頻繁に対照群を用いて、曝露群における曝露がない場合の死亡や疾病のバックグラウンド率の推論を行う。標準化リスク比を用いたコホート解析とは異なり、リスクの回帰分析は対照群なしで行える場合が多く、従ってリスク推定に偏りが生じる可能性を避けることができる。バックグラウンド率に関係する人口統計学的要因はリスク(曝露効果)にも影響するかもしれない(リスク修飾作用)。対照群を含めることによって、リスクの修飾作用の推定値の精度は向上する。しかし、もしこれらの要因のバックグラウンド影響について、対照群と曝露群の間で不均一性の調整が適切でなければ、リスク修飾作用の推定値に偏りが生じる可能性がある。そこで、理論およびシミュレーションを用いて、このようなリスク修飾作用の推定値の偏りと精度について調査した。性別死亡率が異なる地理的に離れた地域から抽出された対照群を含む、原爆被爆者コホートの放射線被曝に関する調査から得られたデータを用いて、この問題を例証した。その結果、ゼロに近い線量を含む広範囲の被曝を扱うコホートにおけるリスク修飾作用の研究では、内部標準化が可能である限り、対照群を含めることに利点はないであろうという結論に達した。