Menu does not appear
-- SiteMap

放影研報告書(RR) 12-02

被爆者における意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症:発生率および多発性骨髄腫への転化

錬石和男, 中島栄二, 鈴木 元
Br J Haematol 121(3):405-10, 2003
要 約
初回検査で単クローン性ガンマグロブリンが認められなかった原爆被爆者6,737人のうち、1985年から2001年までの間に 112人に意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)の発生があった。調査対象全体における粗発生率は164/10万人年であった。発生率は60歳以上で急な増加が見られた。発生率と放射線被曝線量との間には有意な相関は認められなかったが(P=0.91)、発症時年齢80歳以下に限定すると発生率はわずかに有意であった(P=0.05)。1985年の検査でMGUSが検出された 75人のうち2001年までに 50人(67%)が死亡し、そのうち16人(21%)が多発性骨髄腫(MM)による死亡であった。MGUSからのMM死亡率は 2,284/10万人年であるのに対し、全体の死亡率は 14.6/10万人年であった。MMによる死亡のリスクは高齢者ほど高かった。MGUSからMMへの転化は非被爆者に比べて被爆者の方が早かったが、統計的に有意ではなかった。