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放影研報告書(RR) 23-02

放影研成人健康調査における痴呆の死亡率に及ぼす影響

山田美智子, 笠置文善, 佐々木英夫, 三森康世, 鈴木 元
Gerontology 50(2):110-2, 2004
要 約
背景 死亡診断書の死因として痴呆が記載されることはまれであるが、痴呆が死亡に寄与していることは事実である。痴呆患者における主要な直接死因は、肺炎と心臓血管疾患である。

目的
 死因別の死亡リスクにおける痴呆の影響を評価する。

方法
 放射線影響研究所の成人健康調査で、1992−1996年の検診時に60歳以上だった2,172人について、アルツハイマー病(AD)と脳血管性痴呆(VaD)の診断基準としてDSM-III/R(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 3rd edition, revised)の診断基準を適用した。原死因は死亡診断書から収集した。ADあるいはVaDが死因別死亡率の有意なリスク要因であるかを評価するために、ポアソン回帰分析を行った。

結果
 死亡率の相対リスクはADで2.2、VaDで2.4であった。肺炎と脳卒中の死亡率は両タイプの痴呆で増加し、その影響は他の疾患とは独立していた。ADは外傷による死亡にも関連していた。

結論
 日本人高齢者において痴呆は、肺炎、脳卒中、および外傷による死亡の予測因子である。痴呆患者の介護や治療において、これらの病態の予防ならびに早期発見が重要である。