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放影研報告書(RR) 21-03

日本人男女において自己申告の歯の数は腰椎ではなく大腿骨頚部骨密度と関連している

田口 明, 藤原佐枝子, 増成直美, 鈴木 元
Osteoporos Int 15(10):842-6, 2004
要 約
最近の研究で、閉経後の女性における歯の数と骨密度との関連性が示唆されている。女性においては閉経後の女性ホルモンの欠乏は、歯牙損失とそれに伴う骨密度低下の原因になる可能性が考えられている。エストロゲンは男性の骨格を調整する主要な役割を担っているので、男性においても歯の数が少ないことと低骨密度は関係しているかもしれない。しかし、男女ともに歯牙損失と低骨密度が関係しているかどうかは不明である。我々は、放射線影響研究所の成人健康調査対象者から抽出された48−95歳までの 1,914人の日本人コホートにおいて、自己申告の歯の数と腰椎および大腿骨頚部の骨密度との関係を検討した。腰椎および大腿骨頚部骨密度は、二重X線吸収装置(DXA)によって測定した。歯牙数は、歯の数は幾つですかという簡単な質問に対する自己申告で得られた。年齢、体重、身長、喫煙、エストロゲン使用、閉経年齢を調整した多変量回帰分析で、自己申告の歯牙数は男性および女性ともに大腿骨頚部骨密度と有意に関連したが、腰椎骨密度とは関連がなかった。年齢と体重を調整した解析では、4本の歯を保っている男性では大腿骨頚部骨密度は 0.004g/cm2増加し(<0.05)、女性でも同様の関係が見られた(<0.01)。我々の調査結果は、年齢と体重を除いて、男女において歯牙損失に伴う大腿骨頚部骨密度低下に関連する共通の原因があることを示唆している。

Taguchi A, Fujiwara S, Masunari N, Suzuki G: Self-reported number of remaining teeth is associated with bone mineral density of the femoral neck, but not of the spine, in Japanese men and women. Osteoporos Int 15(10):842-6, 2004. Copyright (c) International Osteoporosis Foundation and National Osteoporosis Foundation 2004

出版社(Springer)の許可を得て翻訳した。SpringerLink