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放影研報告書(RR) 28-03

酸化ストレスと放射線誘発リンホーマ発生との相関

鈴木 元, 島田義也, 林 奉権, 明石真言, 平間敏靖, 楠 洋一郎
Radiat Res 161(6):642-7, 2004
要 約
一般に、活性酸素類縁分子(ROS)は発がん過程で重要な役割を果たしていると思われている。しかし、この考えを直接的に支持する証拠はまだ乏しい。本実験では、前胸腺リンホーマ段階のC57BL/6マウス胸腺細胞を用いてROSを測定した。マウス(20匹)は、4週間連続で 1.6 Gy/週の放射線照射を行い、照射 8−11週間後にジヒドロローダミン123を用いてROSを測定した。ジヒドロローダミン123は、ミトコンドリアに集積し、酸化されると蛍光色素ローダミン123に変化する。放射線未照射の同腹のマウス(17匹)を対照として用いた。前胸腺リンホーマ細胞は、異常なCD4/CD8染色プロフィールと、単クローン性あるいはオリゴクローン性のT細胞レセプター遺伝子再配列により診断した。前胸腺リンホーマ細胞を保持するマウスのうち、有意な個体割合(11/13)で胸腺細胞でのROSが上昇していた(P < 0.001)。この結果は、ROSが放射線発がん過程で重要な役割を果たしているという仮説と合致する。