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放影研報告書(RR) 7-04

原爆被爆者生殖細胞の高度多型ミニサテライト座における突然変異頻度には放射線被曝の影響は観察されない

小平美江子, 和泉志津恵, 高橋規郎, 中村 典
Radiat Res 162(4):350-6, 20
要 約
ミニサテライトとは、短い反復単位が連続する反復塩基配列の総称で、ヒトでは個人間で特に高い反復回数の多型を示す幾つかのミニサテライト座位が知られている。これらの座位は、遺伝子をコードする領域よりもはるかに高頻度で変異するので、集団をスクリーニングして突然変異誘発因子の遺伝的影響を調べるための都合のよい指標になり得る。ここでは、原爆被爆者の子供(被曝群家族の子供61人[そのうち60人は片方の親が被曝]、および対照群家族の子供58人)を調べて得られた、8カ所の高度多型ミニサテライト座での突然変異の調査結果を報告する。被曝群の平均被曝線量は 1Svを超えている。我々は父親由来の突然変異を44個、母親由来の突然変異を8個検出したが、高線量急性被曝によって有意な遺伝的影響が生じたという兆候は認められなかった。今回の我々の結果は、低線量・低線量率の被曝が突然変異率を有意に上昇させるという他のグループの結果とは、際立った相違を示している。この結果の不一致について考察を行う。