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放影研報告書(RR) 21-04

日本人高齢者集団におけるアンジオテンシン変換酵素阻害薬およびベンゾジアゼピン系薬剤服用の骨密度への影響の検討

増成直美, 藤原佐枝子, 仲田義啓, 古川恭治, 笠置文善
Hiroshima J Med Sci 57(1):17-25, 2008
要 約
高頻度で処方される幾つかの薬剤の服用が、骨密度の年間変化率に及ぼす可能性について検討した。方法は縦断的コホート研究の後ろ向き解析によるもので、対象者は放影研の成人健康調査(AHS)参加者で1994年から2000年の間に広島で2回の健康診断を受けた2,111人(うち女性67%、1994-1995年当時47歳から95歳)である(このAHSは、1958年に開始された放影研の臨床調査で、2年ごとの健康診断である)。1994-1995年を基準時とし、それから4年間追跡調査を行って、その間の骨密度の変化率を年間の変化量として把握し、服用薬剤による影響を観察した。骨密度の平均年間変化率は、大腿骨頸部で、男性は0.38%の減少、女性は1.14%の減少であった。性、年齢、体重変化、飲酒、喫煙習慣調整後では、骨密度の平均年間変化率は、アンジオテンシン変換酵素阻害薬の継続的服用者では非服用者に比べて0.61%の減少(p = 0.002)、同様に、ベンゾジアゼピン系薬物の継続的服用者でも非服用者に比べて0.40%の減少(p = 0.034)が観察された。本研究結果は、日本人高齢者集団において、アンジオテンシン変換酵素阻害薬およびベンゾジアゼピン系薬物は、投薬に当たり十分な注意が必要であることを示している。