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放影研報告書(RR) 7-05

原爆被爆者調査のための線量推定:その進展と現状

Cullings HM, 藤田正一郎, 船本幸代, Grant EJ, Kerr GD, Preston DL
Radiat Res 166(1):219-54, 2006
要 約
広島と長崎に原爆が投下されてから10年間に、放射線の健康影響に関する調査を目的として幾つかの大規模調査集団が設定された。米国原爆傷害調査委員会(ABCC)と、その後身である日米共同研究機関の放射線影響研究所(放影研)は、上記集団の設定後、継続的調査研究を実施してきた。すなわち、各被爆者の被曝位置および遮蔽に関するデータの収集、ならびに爆弾から放出された中性子およびガンマ線被曝による個人線量推定のためのシステムの構築を目指して広範な努力が傾注されてきた。幾つかの線量推定方式が、外部の専門家から成るワーキング・グループにより逐次開発され、これらのグループと共同でABCCおよび放影研の研究者により導入されてきた。ここでは、放影研の調査集団について述べるとともに、被爆者線量推定の歴史と進展を、初期の段階から最新のDS02方式に至るまで、特にDS02の技術開発と利用に重点を置きながら説明する。被爆者の名簿の改訂、基本推定方式の基準に合致しない一部の被爆者の線量計算方法の開発、また線量計算値の誤差から生ずる偏りの補正方法をはじめとして、一連の線量推定方式の導入のために放影研で開発された手順およびデータについて述べる。また、各都市における仮想上の被爆事例について線量計算値をまとめ、各々の推定方式からの計算値の変化と精緻化の状況を示す。最後に、更なる改善のために現在行われている作業と今後の計画について述べる。