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放影研報告書(RR) 6-07

アレイCGH法で日本人に検出された断片長コピー数変異

高橋規郎, 津山尚宏, 佐々木圭子, 小平美江子, 佐藤康成, 児玉喜明, 杉田恵子, 片山博昭
Ann Hum Genet 72(Pt 2):193-204, 2008
要 約
ゲノム上の様々な領域に生じているコピー数変異(CNV)はヒトの遺伝的多様性に寄与しているであろう。本研究では、マイクロアレイ(2,238個のBacクローン)を基盤とする比較ゲノムハイブリダイゼーション(アレイCGH)法を用いて、80人の血縁関係のない日本人を調べた。ゲノム中の30の異なる領域に総計251個のCNVを検出した。そのうち14(「まれな」CNVと命名)はそれぞれ1人についてしか観察されないもので、14の異なるゲノム領域に認められた。他方、残り16のCNV(「多型」CNVと命名)は2人以上に認められた。まれなCNVは定量ポリメラーゼ連鎖反応法で確認され、アレイCGH法を用いた既存の報告よりも更に詳しい性格付けがなされた。これらのCNVには以下のような特徴が認められた。最も目立つ点は、まれなCNVの多くが大きなDNA断片が重複している領域とは重ならないBacクローン上に存在することである。また、この集団で認められた多型CNVの約90%は既に同定されており、しかも、それら多型CNVの多くは大きなDNA断片が重複している領域に存在していた。従って、まれなCNVと多型CNVは異なる遺伝的機序により生じているようである。まれなCNVの半数以上が未報告であることから、単塩基多型(SNP)や挿入/欠失(indel)多型の場合と同様に、異なるヒト集団は異なるCNVを保持しているようである。