Menu does not appear
-- SiteMap

放影研報告書(RR) 4-08

胎内原爆被爆者における心血管疾患リスク、1978-2003年

立川佳美, 中島栄二, 山田美智子, 船本幸代, 飛田あゆみ, 赤星正純, 坂田 律, Ross NP, 笠置文善, 藤原佐枝子, Shore RE
Radiat Res 170(3):269-74, 2008
要 約
胎内被曝と小児がんや発達障害については十分に証明された関連が示されており、成人期に発症する疾患への影響の可能性は重要な課題である。本研究の目的は、胎内被爆者において高血圧、高コレステロール血症、心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)の発症への原爆放射線被曝線量の影響を調査し、更に小児期(10歳未満)に被爆した人のこれらの疾患に対するリスクと比較することである。506人の胎内被爆者と1,053人の小児期被爆者を1978年から2003年までの間、2年ごとの臨床調査で追跡した。胎内被爆者コホート全体あるいは被爆トライメスターごとのサブグループによる解析では、どの疾患においても有意な被曝線量効果は見られなかった。しかし、非致死性の心血管疾患発症例に致死性症例を加えた場合、リスクの増加が示唆された。小児期被爆者では高血圧や心血管疾患への正の放射線量効果が見られたが、二つのコホートを比較した時は、その相対リスクに統計学的に有意な差は見られなかった。最終調査時点でも胎内被爆者コホートは60歳未満であったため、十分に心血管疾患のリスクを立証するには更なる追跡調査が必要である。