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放影研報告書(RR) 1-09

LTA 252GGおよびGA遺伝子型は、日本人集団のびまん型非噴門部胃癌リスクと相関する

鈴木 元, Cullings HM, 藤原佐枝子, 松浦信介, 岸 岳志, 大石和佳, 赤星正純, 林 奉権, 田原榮一
Helicobacter 14(6):571-9, 2009
要 約
背景 リンホトキシン−アルファ(LTA)遺伝子型と胃癌の相関を調べた研究はいまだ少ない。

方法
 原爆被爆者の縦断的研究コホートにおいて、診断前(平均2.3年前)の保存血清および血液細胞を用いてコホート内症例対照研究を行った。びまん型および腸型の非噴門部胃癌287症例と、年齢、性、都市、血清保存法と保存時期をマッチさせ、放射線量に関してはカウンター・マッチング法を用いて、症例当たり3人の対照者をコホートから選んだ。

結果
 LTA 252GGおよびGA遺伝子型は、対照群において、H.ピロリIgG抗体の血清反応陽性およびH.ピロリサイトトキシン関連(CagA)蛋白に対する高い抗体価と相関した。また、LTA 252GGおよびGA遺伝子型は、H.ピロリIgG血清反応陽性、CagA抗体価、慢性萎縮性胃炎、喫煙、放射線量を調整すると、びまん型非噴門部胃癌(それぞれ、相対リスク[RR] = 2.8 [95% 信頼区間(CI): 1.3-6.3]、 p = 0.01および RR = 2.7 [95% CI: 1.5-4.8]、 p < 0.001)の独立したリスク因子であったが、腸型非噴門部胃癌のリスク因子ではなかった。禁煙(RR = 0.4 [95% CI: 0.2-0.7]、 p < 0.001)と非喫煙(RR = 0.4 [95% CI: 0.3-0.6]、 p < 0.001)は、両者とも将来の非噴門部胃癌に対して予防的であった。放射線量は、LTA 252Gアリール保持者で、かつ非喫煙・禁煙歴のある対象者において非噴門部胃癌と相関した(RR = 3.8 [95% CI: 1.7-5.9]、 p = 0.009)。

結論 LTA 252遺伝子型は、日本人のびまん型非噴門部胃癌と相関し、放射線量と交互作用を示した。


要約は出版社(Wiley-Blackwell Publishing Ltd.)の許諾を得て翻訳した。