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放影研報告書(RR) 15-93

放射線治療患者のリンパ球におけるT細胞受容体突然変異頻度および二動原体染色体頻度の正の相関

Iwamoto KS,平井裕子,梅木繁子,楠 洋一郎,京泉誠之,児玉尚志,大濱紘三,中村 典,秋山實利
J Radiat Res (Tokyo) 35:92-103, 1994
要 約
放射線による被曝事故に際して、将来の癌などの疾病発生のリスク評価のための線量推定は、通常、物理学的および生物学的な解析によって行われる。優れた生物学的な手法として、末梢血リンパ球における染色体異常頻度の測定が従来より用いられている。しかし、多数の調査対象者を完全に調べるには、多大な時間と労力を必要とする。最近、Tリンパ球における突然変異体頻度が測定できるようになってきた。一つの方法はHPRT遺伝子におけるコロニー分析法によるものであり、他の方法は、T細胞受容体(TCR)遺伝子におけるフローサイトメーターを用いた分析方法である。これらの突然変異分析方法の利用可能性を検討するため、婦人科癌の全クール放射線治療を受けた女性から得られた血液サンプルについて染色体検査と同時に測定を行った。その結果、HPRT変異体頻度はそうではなかったがTCR変異体頻度は二動原体染色体頻度とかなりよい相関を示した。比較的大きな集団が放射線に被曝した場合の、TCR変異体分析法と従来の染色体異常あるいは微小核分析法との併用の可能性について考察する。