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放影研報告書(RR) 16-93

原爆被爆者における女性乳癌発生率,1950-1985年

徳永正義,Land CE,徳岡昭治,西森一正,早田みどり,秋葉澄伯
Radiat Res 138:209-23, 1994
要 約
乳癌症例807例および二次乳癌20件が原爆被爆者の発生率調査で確認された。寿命調査(LSS)集団の以前の調査と同様に、強力な線形の放射線量反応が認められ、線量別過剰相対リスク(ERR)は被爆時に20歳未満であった被爆者で最も高かった。上記のうち 68例の被爆時年齢は10歳未満であり、幼小児期の被曝に関連して顕著な過剰リスクが認められるという以前の報告を支持している。被爆時年齢が40歳以上の女性においては、これよりもずっと弱いが、わずかに有意な線量反応が認められた。しかし、単位線量当たりの過剰相対リスクの決定子として、被爆時年齢リスクと観察時年齢のどちらがより重要か統計学的に差を見いだすことはできなかった。被爆時年齢が20歳未満の被爆者の 1Svにおける乳癌過剰相対リスクは、35歳以後の発症が2倍なのに対して、35歳以前は13倍であった。線量が判明している早期発癌例27例に基づいて得られたこの帰納的所見は、遺伝学的に乳癌に罹患しやすいサブグループが存在する可能性を示唆している。このような遺伝学的サブグループが存在するかどうかを決定するために、癌の家族歴調査ならびに分子レベルの解析を含めたより詳細な研究を行うことを提案する。