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放影研報告書(RR) 3-94

ヒト成人のT細胞受容体αβ鎖を有するCD4-CD8-T細胞の生体内クローン性増殖の頻繁な発生

楠 洋一郎,平井裕子,林 奉権,京泉誠之,高橋恵子,森下ゆかり,児玉喜明,秋山實利
Eur J Immunol 23:2735-9, 1993
要 約
我々はこれまでに、成熟CD4-CD8-αβT細胞が、生体内でモノクローナルな増殖をしている2人の健康人を報告してきた。本研究において、464人の成人供血者について調査した中で、このような増殖を示した3人が更に見つかった。これらの5人は、検査時にはそのほかの点で生理学的に正常であり、重篤な疾病および自己免疫疾患の既往歴はなかった。クローン性の増殖の機構を研究するため、このクローン化細胞のその他の性状解析を試みた。このクローン化T細胞におけるT細胞受容体のβ鎖の可変部領域の使用に関して特に明らかな傾向はなかった。これらのクローン性T細胞はレクチン依存性あるいは逆方向抗体依存性の細胞障害活性を示したが、自己のリンパ芽細胞株は溶解しなかった。また、これらのどのクローン細胞においても Fas抗原の不発現は認められなかった。以上の結果から、CD4-CD8-αβT細胞のクローン性増殖はT細胞の異常を伴わず末梢で頻繁に起こることが示唆される。