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放影研報告書(RR) 13-94

原爆被爆者の末梢血Tリンパ球におけるHPRT遺伝子座突然変異細胞の頻度

平井裕子,楠 洋一郎,京泉誠之,阿波章夫,Pawel DJ,中村 典,秋山實利
Mutat Res 329:183-96, 1995
要 約
254人の原爆被爆者(171人の被爆群、83人の対照群)について、末梢血リンパ球におけるヒポキサンチン・グアニン・フォスフォリボシルトランスフェラ−ゼ遺伝子座突然変異細胞頻度を、ヒト・リコンビナント・インタ−ロイキン2を用いたコロニ−法により測定した。原爆放射線および検査時の喫煙が、弱いながらも有意な影響を及ぼしていることが明らかになった。年齢および性による影響は認められなかった。しかしながら、線量反応カーブの勾配は大変小さく、また喫煙の影響も、極端に変異細胞頻度の高い3人を除くと有意ではなかった。このような弱い線量反応は、少なくとも部分的には、放射線被曝後50年という長い時間の経過によるものである。254人の被爆者中23人についてはリンパ球における染色体異常に関する情報が得らており、線量反応は非常に有意であった。しかし突然変異頻度と染色体異常を持つ細胞の割合との間には有意な相関は認められなかった。このリンパ球突然変異検出法は、長い年月を経た今日においては原爆被爆者における生物学的線量推定法として十分な感度を示すものではないと結論された。