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放影研報告書(RR) 14-94

原爆被爆者におけるHTLV-I抗体

松尾辰樹,中島栄二,Carter RL,錬石和男,馬淵清彦,秋山實利,嶋岡勝太郎,木下研一郎,朝長万左男,市丸道人
J Radiat Res (Tokyo) 36:8-16, 1995
要 約
長崎はHTLV-Iウイルスによって生じる成人T細胞白血病の多発地域である。この白血病発生に対する原爆放射線の影響を調べるために、広島と長崎における放影研成人健康調査対象者6,182人のHTLV-I抗体の陽性率を調査した。長崎の70人の抗体陽性者については、リンパ球のいくつかのパラメーターも調べた。HTLV-I抗体の陽性率は、広島(0.79%)より長崎(6.36%)で高く、年齢が上がるにつれて有意に上昇していたが、被曝線量との関係は認められなかった。また、抗体陽性者における抗体価と被曝線量の関係は明らかでなかった。異常リンパ球の頻度は、抗体陰性者よりも抗体陽性者に、また男性より女性に多い傾向が見られたが、被曝線量との関係は見られなかった。リンパ球数は抗体陰性者に比べて抗体陽性者で低値であり、男性より女性の方が低値であった。今回の調査では、HTLV-I感染に関して原爆放射線が重要な役割を果たしていることを示唆する結果は得られなかった。