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放影研報告書(RR) 20-94

末端標識ヒトゲノムDNA断片の定量分析で検出された遺伝的変異

浅川順一,Kuick R,Neel JV,小平美江子,佐藤千代子,Hanash SM
Proc Natl Acad Sci USA 91:9052-6, 1994
要 約
特定のヒト集団について生殖細胞突然変異率の変化を評価するため、従来の方法よりも効率的かつ特異的な方法を利用すべく絶え間ない努力を行ってきた。その一環として、ゲノムDNAの制限酵素消化で得られるDNA断片について二次元電気泳動法がどの程度実用的なものなのかについて調査した。この方法だと、一次元で 1.0−5.0kb、二次元では 0.3−2.0kbの大きさのDNA断片を1回の実験で約2,000個分離検出することが可能である。遺伝的解析を始めるに際しては、これらの断片は位置的にも量的にも安定したものでなければならない。後者について、2個の相同なDNA断片由来のスポットと、1個だけのDNA断片由来のスポットとを、必要な正確度をもって識別するためには、スポット濃度の変動係数はおよそ 0.12より小さくなくてはいけない。現在、私たちの実験では482個のスポットがこれらの基準にかなっている。3組の日本人の母・父・子のトリオの試料について検討したところ、482個のスポットのうち43個はメンデルの法則に従って家族内で分離する変異を示すことが明らかとなった。このようなゲルから変異型DNA断片のクローニング法を確立し、そのヌクレオチド配列を決定した。この技法は、ゲノム全体に分布するDNA断片に欠失、挿入、再配列といった変異をもたらす突然変異を効率よく検出できると思われる。