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放影研報告書(RR) 22-94

原爆被爆者における良性胃腸腫瘍発生率

Ron E,Wong FL,馬淵清彦
Am J Epidemiol 142(1):68-75, 1995
要 約
広島・長崎の腫瘍・組織登録を使用して、原爆被爆者から成る寿命調査(LSS)集団における胃、結腸および直腸の良性腫瘍を同定した。1958年から1989年の間に、被曝線量が算出されており、1958年の時点で生存していたLSS対象者約80,000人において、組織学的に確認された良性胃腸腫瘍例が合計470例同定された(胃腫瘍163例、結腸腫瘍215例、直腸腫瘍92例)。剖検時に検出されなかった腺腫性腫瘍に解析を限定すると、胃腫瘍において線量反応関係が認められた[1Svにおける過剰相対リスク(ERR1Sv)=0.53;95%信頼区間-0.01から1.43]。しかし、結腸腫瘍には線量反応はほとんど認められず(ERR1Sv=0.14;95%信頼区間-0.20から0.76)、直腸腫瘍には線量反応関係は認められなかった(ERR1Sv=-0.25;95%信頼区間 推定不能から0.80)。良性胃腫瘍の過剰相対リスク(ERR)は胃癌の過剰と一致している。直腸癌については、線量反応は有意ではなかったが、ERRの点推定値は正であった。良性結腸腫瘍のERRは結腸癌のそれよりも小さい(ERR1Sv=0.72)。1985年以降に結腸癌の大幅な増加が観察されたが、これは近年導入された結腸鏡検査法の影響と考えられる。