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放影研報告書(RR) 7-95

機能獲得p53突然変異は、細胞周期および細胞生存とは無関係に、X線照射後のT細胞レセプターの変化を促進する

Iwamoto KS, 水野照美, 伊藤 敬, 津山尚宏, 京泉誠之, 瀬山敏雄
Cancer Res 56:3862-5, 1996
要 約
ミスセンス突然変異は、ヒト腫瘍のp53突然変異の中で最も良く認められるものであり、突然変異p53蛋白質が野生型機能を放棄するか、新しい腫瘍発生機能を獲得することにより機能することを示唆している。p53ミスセンス突然変異体の優性の負の影響と新機能獲得とを区別するために、p53無発現Jurkat細胞にトランスフェクトしたミスセンス突然変異p53がT細胞レセプター(TCR)表面発現を変化させる能力を測定した。TCRはTリンパ球に共通の主要なシグナル伝導体であり、T細胞白血病/リンパ腫における異常多発部位の一つである。p53無発現親遺伝子および野生型p53遺伝子を持つ正常リンパ球と比較して、3種類のp53突然変異体(248trp、249serおよび273his)は種々の線量のX線照射後のTCR突然変異頻度を増加させた。Jurkat親株細胞と正常リンパ球との間に差は認められなかった。このような増加は、放射線感受性やG1期チェックポイントにおける停止の特徴が変化した結果によるものではなかった。従って、ミスセンス型p53突然変異によるこの突然変異誘発表現型の産生は、細胞周期動態の変化または細胞死とは別に、より直接的な機序が特定のp53点突然変異の選択に関与し、最終的には細胞の腫瘍発生を引き起こすことを示唆している。