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放影研報告書(RR) 17-95

原爆被爆者における唾液腺腫瘍発生率、1950−87年。放射線関連リスクの評価

Land CE, 朔 敬, 林 雄三, 高原 耕, 松浦博夫, 徳岡昭治, 徳永正義, 馬淵清彦
Radiat Res 146:28-36, 1996
日本語訳あり。
要 約
放射線影響研究所寿命調査集団について大唾液腺および小唾液腺腫瘍を広範に検索したところ、小唾液腺の悪性腫瘍14例と良性腫瘍12例を含む悪性腫瘍41例、良性腫瘍94例、性状不明の大唾液腺腫瘍10例が同定された。線量反応解析では、悪性腫瘍と良性腫瘍の両方について原爆線量の増加と共に統計的に有意なリスクの増加が認められた。荷重1Sv組織カーマにおける推定相対リスク(RR1Sv、括弧内は90%信頼区間)は悪性腫瘍では4.5(2.5−8.5)であり、良性腫瘍では1.7(1.1−2.7)であった。これら二つの広い分類群を組織型別に解析すると、悪性腫瘍の線量反応の大部分は粘表皮癌[線量が推定されている被爆11例、RR1Sv=9.3(3.5−30.6)]の異常に強い線量反応に起因すると考えられ、良性腫瘍の場合、大部分またはすべてはWarthin腫瘍[12例、RR1Sv=4.1(1.6−11.3)]に起因するものであった。粘表皮癌以外の悪性腫瘍にわずかな線量反応が認められたが[RR1Sv=2.4(0.99−5.7)]、Warthin腫瘍以外の良性腫瘍には有意な傾向は認められなかった[RR1Sv=1.3(0.9−2.2)]。他の放射線被曝集団について発表された研究データを再検討することにより、本研究で顕著に認められた唾液腺腫瘍線量反応の組織型特異性が新たに解明されるかもしれない。