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放影研報告書(RR) 19-95

分子腫瘍学/疫学調査における「数十年にわたる」保存組織の使用可能性について

Iwamoto KS, 水野照美, 伊藤 敬, 秋山實利, 武市宣雄, 馬淵清彦, 瀬山敏雄
Am J Pathol 149(2):399-406, 1996
要 約
保存組織は様々な調査のための豊富な資源である。ポリメラーゼ鎖反応(PCR)により、これらの組織を分子生物学的病因解析に用いることができる。しかし、分子腫瘍学/疫学調査に多数の「数十年にわたる」標本(20年以上経過)を使用した包括的研究はこれまで困難とされてきた。我々は独自の原爆被爆者腫瘍登録から得られた、肝癌275例および皮膚癌41例を用いて、このような調査が可能であることを示した。更に、チェルノブイリ原子力発電所事故の周辺地域居住者の比較的最近の甲状腺乳頭癌23例を用いて比較した。剖検肝癌標本のDNA変質は進んでいるが、これはPCR産物を小さくすることによって補正できる。使用するDNA量を8倍に増やすことにより増幅効率が約60%から80%に向上した。標本の経過年数はその入手源ほど大きな問題ではなかった。制限断片長多型法、単一鎖コンフォメーション多型法および直接配列決定法などのPCR増幅を要するすべての技法に、抽出したDNAは利用可能である。