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放影研報告書(RR) 5-96

蛍光in situハイブリダイゼーション法により検出される相互転座の最小サイズの評価

児玉喜明, 中野美満子, 大瀧一夫, Delongchamp RR, 阿波章夫, 中村 典
Int J Radiat Biol 71(1):35-9, 1997
要 約
蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)法では一見非相互型の転座がしばしば観察される。我々は、このような異常は転座断片が小さすぎるため検出されない「隠れた」相互転座と考えた。転座の切断点がランダムに分布すると仮定すると、相互転座と非相互転座の割合から、FISH法により検出可能な転座最小断片の大きさが推定できる。本研究では、この断片の大きさの推定を行う目的で、120人の原爆被爆者に関する細胞遺伝学的データを用いた。2,295個の異常分裂細胞中、1,629個の相互転座および 666個の非相互型転座を認めた。後者の内訳は、501個が着色染色体の一部が動原体を伴う非着色染色体に転座したもののみ、また165個が非着色染色体の一部が動原体を伴う着色染色体に転座したもののみを有するものであった。先に述べた二つの仮定に基づいて、最小検出サイズの最尤値を求めたところ、着色染色体では、11.1±0.8Mb、非着色染色体では 14.6±0.6Mbという値が得られた。これらの結果の意味するところについて検討を行った。