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放影研報告書(RR) 5-97

X線は線量に依存し細胞周期に依存しないp21sdi1/WAF1の蓄積を誘導する

津山尚宏, 井出利憲, 野田朝男, Iwamoto KS, 水野照美, 京泉誠之, 瀬山敏雄
Hiroshima J Med Sci 50(1):1-7, 2001
要 約
G1チェックポイントにおける細胞周期の停止は野生型の p53の機能によって制御されている。我々はcdk/cyclinsの21kDaの強力な阻害因子をコードする sdi1のX線照射後の挙動を調べた。X線は野生型の p53を持つ細胞でのみ sdi1 mRNAの蓄積とG1期停止を誘導した。対数増殖期にある正常細胞では p21sdi1/WAF1の上昇の前に、p53 mRNAレベルは一定であったが p53の蓄積が起こっていた。p53と p21sdi1/WAF1の蓄積量は放射線量依存的であった。照射後の正常細胞におけるS期細胞集団の減少は、p53と p21sdi1/WAF1が最大となるレベルよりも少ないところで最少となった。更に、細胞をG0、G1、S期に同調しX線を照射しても p53と p21sdi1/WAF1の蓄積は観察された。これらの結果から、X線によって誘導される p53と p21sdi1/WAF1の蓄積機構は細胞周期を通じて存在すること、X線照射によって生じるシグナルの強さは線量依存的であることが示唆された。