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放影研報告書(RR) 5-98

ワーナー症候群における生体内体細胞突然変異

京泉誠之, 楠 洋一郎, 瀬山敏雄, 籏持 淳, 後藤 眞
Hum Genet 103(4):405-10, 1998
要 約
日本人のワーナー症候群(WRN)の患者について、グリコフォリンA(GPA)遺伝子座のヘテロ接合性の消失を示す突然変異赤血球と、T細胞受容体αβ(TCR)/CD3複合体の発現を欠損する突然変異CD4+ T細胞の頻度をフローサイトメトリー法により測定した。WRNの患者におけるヘミ接合性およびホモ接合性GPA突然変異体頻度(GPA Mf)とTCR/CD3複合体欠損突然変異体頻度(TCR Mf)は、同一年齢範囲の正常対照者におけるそれらよりも有意に高いことがわかった。しかしながら、これらの Mfは対照者のそれらのそれぞれわずか約2倍でしかなかったため、WRN遺伝子の突然変異が体細胞遺伝子の不安定性を起こすと結論するのは困難である。このことは、GPA MfとTCR Mfがそれぞれ約50倍あるいは15倍上昇していると以前報告されたブルーム症候群(BLM)の患者と著しい相違を示した。これらの Mfの相違は WRNの患者 とBLMの患者の間に見られる表現型の大きな変異の一つであり、RecQ遺伝子ファミリーに属する両原因遺伝子の体細胞突然変異誘発の制御における異なる役割を示唆している。