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放影研報告書(RR) 2-99

心筋梗塞を有する原爆被爆者血液中のCD4 T細胞比率の低下

楠 洋一郎, 京泉誠之, 山岡美佳, 笠置文善, 児玉和紀, 瀬山敏雄
Radiat Res 152:539-43, 1999
訂正
Radiat Res 154:119, 2000
要 約(訂正に従って修正)

原爆被爆者の疫学的研究から、がん以外の疾患による死亡率の線量依存性の増加が示唆されている。心臓血管疾患はそのようながん以外の疾患の一つで、その死亡率および発生率の上昇が共に放射線量に関連して認められている。免疫学的研究からは原爆被爆者における長期間のT細胞免疫異常、特に CD4 T細胞の減損が明らかにされている。今回の研究では、原爆被爆者の心筋梗塞と CD4 T細胞の減少に関連性があるかどうか検討した。末梢血リンパ球中の CD4 T細胞の割合を測定した1,006人の被爆者のうち、18人が心筋梗塞の既往を有していた。CD4 T細胞の割合は放射線量の増加に伴い有意に低下した。更に、心筋梗塞の既往は CD4 T細胞比率の低い例において有意に高かった。以上の結果から、原爆被爆者に発生する心筋梗塞は CD4 T細胞の減損と関連している可能性が示唆された。