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成人健康調査 第8報

RR番号 17-03
原爆被爆者におけるがん以外の疾患の発生率、1958−1998年

山田美智子, Wong FL, 藤原佐枝子, 赤星正純, 鈴木 元
Radiat Res 161(6):622-32, 2004
要 約
1958−1998年の成人健康調査受診者から成る 約1万人の長期データを用いて、がん以外の疾患の発生率と原爆放射線被曝線量との関係を調査した。今回の報告は、1993年に報告した解析に 12年間の追跡期間を追加して更新したものである。以前にも統計的に有意な正の線形線量反応が認められた甲状腺疾患(P < 0.0001)、慢性肝疾患および肝硬変(P = 0.001)、子宮筋腫(P < 0.00001)に加えて、白内障(P = 0.026)に有意な正の線量反応を、緑内障(P = 0.025)に負の線形線量反応を、高血圧症(P = 0.028)と40歳未満で被爆した人の心筋梗塞(P = 0.049)に有意な二次線量反応を認めた。腎・尿管結石での有意な線量効果は男性では認められたが、女性では認められなかった(性差検定 P = 0.007)。喫煙や飲酒で調整しても上記の結果は変わらなかった。白内障、緑内障、高血圧症、男性の腎・尿管結石での放射線影響は新しい知見である。これらの結果は、がん以外の疾患の発現における放射線被曝の影響を十分に明らかにするため、高齢化している被爆者の追跡調査を続けることの必要性を立証するものである。