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解説・総説シリーズ(CR) 4-89

原爆胎内被爆者の脳に及ぼす放射線障害の検討

大竹正徳,Schull WJ,吉丸博志
Proceedings of the International Conference on Risk Assessment of Energy Development and Modern Technology, Kyoto, 26-27 April 1988. Ed by Sugahara T, Aoyama T, Ikebuchi M, Yonehara H. Kyoto, Health Research Foundation, 1989. pp 35-47
要 約
本報告は原爆胎内被曝者における電離放射線の脳に及ぼす影響とその閾値を調べるために、重度精神遅滞、IQ値 および 学業成績の3つの指標について検討したものである。電離放射線被曝の胎芽及び胎児の発達中の脳に及ぼす有意な影響は、受胎後8−15週齢群と 16−25週齢群において認められる。受胎後8−15週齢群において観測された重度精神遅滞の頻度は線形線量反応関係を示すが、DS86線量方式では閾値の存在が示唆される。一方、従来のT65DR線量方式では閾値の存在は明らかでない。DS86線量方式において、受胎後8−15週齢群に属するダウン症候群の 2例を除くと、重度精神遅滞の閾値の 95%下限推定値は 0.12−0.23Gyの範囲にある。受胎後16−25週齢では T65DR および DS86線量方式共に 0.23−0.70Gy範囲の閾値が示唆される。IQ値と学業成績データについては T65DR線量方式よりも DS86線量方式の方がより線形的であるが、0.10Gy以下では影響は弱く対照群と同じ程度の影響が共に推定される。