Menu does not appear
-- SiteMap

寿命調査 第13報

RR番号 24-02
原爆被爆者の死亡率調査 第13報 固形がんおよびがん以外の疾患による死亡率:1950−1997年

Preston DL, 清水由紀子, Pierce DA, 陶山昭彦, 馬淵清彦
Radiat Res 160(4):381-407, 2003
要 約
この報告書は、放射線影響研究所が追跡調査している原爆被爆者集団の死亡率に関する一連の定期報告書の最新版である。この調査集団には個人線量が推定されている 86,572人が含まれ、そのうち 60%の個人推定線量は 5mSv以上である。追跡期間を更に 7年間延長し、固形がんとがん以外の疾患による死亡について検討した。47年間の追跡調査期間中、9,335人が固形がんで、31,881人ががん以外の疾患で死亡しており、固形がんによる死亡の 19%、およびがん以外の疾患による死亡の 15%が、今回延長した7年間の追跡調査期間中に発生した。約440例(5%)の固形がんによる死亡と 250例(0.8%)のがん以外の疾患による死亡が、放射線被曝に関連していると考えられる。固形がんの過剰リスクは、0−150mSvの線量範囲においても線量に関して線形であるようだ。放射線に関連した固形がんの過剰率は調査期間中を通して増加したが、新しい所見として、相対リスクは到達年齢と共に減少することが認められ、また、以前述べたように、子供の時に被爆した人において相対リスクは最も高い。典型的なリスク値としては、被爆時年齢が 30歳の人の固形がんリスクは 70歳で1Sv当たり 47%上昇した。固形がんの過剰相対リスクと過剰絶対リスクのいずれにおいても、両市の間に有意な差は認められなかった。部位別相対リスクの差異の同定は困難であり、またそれには注意を要することが部位別解析によって明らかになった。更に、これらの解析により、寿命調査(LSS)における被爆時年齢の影響の推定値の解釈および一般化が困難であることも明らかになった。がん以外の疾患による死亡率に対する放射線の影響については、過去30年間の追跡調査期間中、1Sv当たり 約14%の割合でリスクが増加しており、依然として確かな証拠が示された。心臓疾患、脳卒中、消化器官および呼吸器官の疾患に関して、統計的に有意な増加が見られた。がん以外の疾患の線量反応は、データの不確実性のため若干の非線形性にも矛盾しなかった。約0.5Sv未満の線量については放射線影響の直接的な証拠は認められなかった。がん以外の疾患の相対リスクでは、年齢、被爆時年齢、および性について統計的に有意な変動はなかったが、これらの影響の推定値はがんの場合と同程度であった。LSS集団のがん以外の疾患に関する所見の不確実性を検討するために生涯リスクの要約を用いた。