Menu does not appear
-- SiteMap

寿命調査 第9報 第1部

TR番号 12-80
寿命調査:第9報 第1部 原爆被爆者における癌死亡率、1950−78年

加藤寛夫, Schull WJ
編集者注:この報告書に基づく論文は、下記の学術雑誌に掲載されています。
  • Kato H, Schull WJ: Studies of the mortality of A-bomb survivors 7. Mortality, 1950-78: Part 1. Cancer mortality. Radiat Res 90:395-432, 1982
  • 加藤寛夫, Schull WJ: 原爆被爆者の死亡率調査。7.1950−78年の死亡率:第1部。癌死亡率(その1)。広島医学 35:1472-82,1982
  • 加藤寛夫, Schull WJ: 原爆被爆者の死亡率調査。7.1950−78年の死亡率;第1部。癌死亡率(その2)。広島医学 36:79-90,1983
  • 要 約
    本調査は前報に 1975−78年の 4年間の資料を追加したものである。被爆者の死因の1つである白血病は引き続き減少しており、1978年現在でも対照者との差が見られるのは広島のみである。白血病以外の癌の絶対危険度の増加は、対象集団の高齢化と共に顕著になってきており、特に長崎では今回初めて統計的に有意となった。前報で既に述べた肺癌、乳癌、胃癌、食道癌、泌尿器癌に加えて、今回の解析では結腸癌と多発性骨髄腫も放射線被曝と有意な関連を示した。しかし悪性リンパ腫、直腸癌、膵臓癌および子宮癌については放射線との有意な関係は今のところ認められない。

    本資料を用いてガンマ線の線量反応が線形か非線形かを統計的に決定することはできなかった。中性子線の白血病、肺癌、乳癌および胃癌に関する相対的生物学的効果比はガンマ線の線形モデルにおいては2−7である。

    被曝から死亡までの期間は白血病については高線量になるに従って短縮されているが、他の癌についてはこの傾向は見られず、白血病以外の放射線誘発癌はその年齢における癌の自然発生率に比例して発現するものと思われる。死亡時年齢群別に見ると、相対的危険度と絶対危険度の双方とも被爆時年齢の若い人ほど高い傾向がある。

    編集者注:本報の次の部分は、伝染性疾病頻度、アレルギー、悪性腫瘍、および公衆衛生の観点から興味深い他の多くの症状に関するデータを含む。

    挿入図表一覧

    1. 被曝線量の端数の四捨五入の方法(広島・長崎)と長崎の爆心地の変更による被曝線量群別対象者数の変更
    2. 絶対危険度(増加死亡数/100万人年rad)−年度および癌の部位別
    3. 絶対危険度(増加死亡数/100万人年rad)−年度、市および癌の部位別
    4. 特定の部位の癌に関するモデルの適合性およびRBE値推定
    5. 癌死亡の推定RBE値−Kerma線量と臓器線量との比較
    6. 白血病以外の全部位の癌の相対的危険度、被爆時年齢別、100rad以上対0rad、1950−78年
    7. 絶対危険度(増加死亡数/100万人年rad、1950−78年)、被爆時年齢別
    8. 癌の増加死亡数の推定数とその全死因および特定部位の癌死亡に対する割合、1950−78年、寿命調査拡大対象者中の被爆者
    9. 1950年の全国被爆者総数283,498人中の癌の増加死亡数の推定数、1950−78年
    1. 特定部位の癌の相対的危険度、および90%信頼区間、1950−78年、200rad以上対0rad
    2. 特定部位の癌の平均年間死亡率(年齢・性訂正)、T65DR kerma線量別、1950−78年
    3. 特定部位の癌の潜伏期間の累積百分率、被曝線量別
    4. 肺癌の1,000人当たりの累積死亡率、被爆時年齢別、1950−78年
    5. 白血病以外の全部位の癌合計の絶対危険度および相対危険度、被爆時年齢別
    6. 放射線と他の発癌要因