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業績報告書(TR) 15-85

ヒト多形核白血球の生体防御機能に対する60Coγ放射線の効果

笹川澄子,鈴木和男,坂谷達一郎,Brooks GT,藤倉敏夫
要 約
多形核白血球(PMN)の生体防御機能に対する放射線の影響を、健康な有志の末梢血から分離したPMNを用い 60Coγ放射線照射(30〜3,000rad)によって調べた。遊走距離は fMet-Leu-Phe(10-8 M)へのケモタキシス、fMet-Leu-Phe誘発のケモキネシス及び自然遊走のすべてにおいて線量増加に伴って低下し、ケモタキシスは 0.0054μm/rad(p<0.001)、 ケモキネシスと自然遊走は 0.0018μm/rad(p=0.005)を示した。fMet-Leu-Phe(10-5 M)とサイトカラシンB(CB, 5μg/ml)で刺激された PMN からの β-グルクロニデース(BGL)及びライソザイム(LYZ)の放出について、有意な dose trend があり、線量の増加に伴い BGLでは減少 0.0022% release/rad、LYZでは減少 0.0030% release/rad の線量効果が示された。活性酸素産生能においては、わずかに有意な dose trend が見られた。これらの結果は、末梢血中の PMNが分化成熟しているということから推測されるわりには PMNの生体防御機能が放射線に対して抵抗性でないことを示唆する。放射線は 末梢PMNの生体防御機能に実質的に有害な影響を及ぼすことが考えられる。