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業績報告書(TR) 7-86

電離放射線胎内被曝の知能への影響

Schull WJ,大竹正徳
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Epidemiology and Quantitation of Environmental Risk in Humans from Radiation and Other Agents. Ed by Castellani A. New York, Plenum Press, 1985. pp 515-36 (Proceedings of a NATO ASI, San Miniato, Italy, 2-11 September 1984);応用統計学 15:163-80,1986
要 約
広島・長崎の原爆胎内被爆者の 10−11歳時における知能テストスコアを分析し、下記の結果を得た。 1)受胎後8週未満 又は 26週以上の胎内被爆者については、放射線に関連した知能への悪影響を認める証拠はなかった。 2)受胎後8−15週の胎内被爆者の被曝線量群間に分散の異質性は認められなかったが、平均テストスコア間に有意な異質性を認めた。しかし、16−25週の胎内被爆者ではそれほど強い異質性はなかった。 3)知能スコアの胎児組織推定線量への回帰は、8−15週の胎内被爆群では線形あるいは線形−二次関数関係を示し、16−25週の胎内被爆群では線形関係を示した。 4)知能テストスコアの累積分布は、被曝線量の増加に伴ってスコアが低い方へ進行することを示唆する。 5)臨床的に認められた重度の知能遅滞に対して最も感受性の高い受胎後8−15週の被爆者の知能テストスコアにおいて、線形−二次関数モデルによる減少は 1gray(Gy=100cGy=100rad)当たり 21−27点である。被曝線量が 0.01Gy未満の対照者を除去すると、その影響は 1Gy当たり 33−41点と、幾分大きくなる。しかし、この二つの数値間には統計的に有意な差異はなかった。