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業績報告書(TR) 16-86

原爆放射線線量に対して付加的線量となり得る医療用X線被曝線量

山本 修,安徳重敏,Russell WJ,藤田正一郎,澤田昭三
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Health Phys 54:257-69, 1988;広島医学 41:1720-3,1988
要 約
1964年以後、2年に1回放射線診断のためにABCC/放影研を訪れた成人健康調査対象者すべてに対して、X線検査の回数とその線量を推定するために、放影研以外の施設で受けた医療用X線線量について質問調査を実施してきた。これらのデータは、放影研放射線部でX線検査をした際に成人健康調査対象者が受けた線量データと共にコンピューターテープに保存されている。これらの医療用X線線量は、病気の発生における電離放射線の役割を評価する際に、調査対象者のT65線量と共に利用できるようになっている。

放影研で受けた線量はファントムの線量測定により求めた。他機関で受けた線量は、ファントムの線量測定データを含む種々の因子及び広島と長崎における放射線診療動向の幾つかの調査結果を基に算定された。原爆被爆群及び対照群(市内不在者)における1982年末までの一人当たりの平均骨髄線量はそれぞれ 1,204mrad 及び 892mrad、男性生殖腺線量は、226mrad 及び 189mrad また女性生殖腺線量は 1,745mrad 及び 1,258mradとなった。

広島と長崎では同じような結果が得られた。男性調査対象者のT65線量1−9rad群で、医療用X線による骨髄線量がT65線量の 10%−250%となっているものは 約65%となる。男性調査対象者のT65線量10−99rad群では、医療用X線による骨髄線量がT65線量の 10%−250%となっているものは 13%であった。T65線量 100rad以上群では、医療用X線被曝の割合は更に低くなる。女性の骨髄線量及び生殖腺線量は男性の骨髄線量に類似している。医療X線による生殖腺線量は、女性より男性の方が低いが、T65線量1−9rad群で男性対象者の 18%が生殖腺にT65線量の 10%−100%に相当する医療用X線線量を被曝している。