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業績報告書(TR) 17-86

肺癌の放射線学的検出ならびに診断上の問題点

早渕尚文,Russell WJ,村上純滋,安徳重敏
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Acta Radiol 30:163-7, 1989
要 約
胸部X線写真上に、肺癌陰影の認められた 64例の原発性肺癌症例について、放射線学的検出並びに診断上の問題点を検討した。全症例とも、1958年から1978年にわたり2年に1回のX線検査を受けていた成人健康調査対象者のうち、肺癌の診断が組織学的に確認されている 107例の中から選んだ。

X線写真上に最初に異常影が出現したときに見落とされていた症例が 17例あった。しかし、このうち 11例は誠にばく然とした影で、再検討時にその後のフィルムと比較して初めて指摘できる程度のものであった。また別の 8例の病変は、初診時に炎症性疾患と誤診されており、うち 7例は肺結核とされていた。

高危険度集団の対象者における小さな影を見落とさないためには、以前のフィルムと必ず比較することと、ステレオの正面撮影と側方向撮影を併用すべきことを強調した。更に、いかなる結節影や線維状影でも、またそれが小さく、かつ一見進行しないように見えても、常に悪性腫瘍の可能性を考慮しておくべきことにも言及した。