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業績報告書(TR) 16-88

胸部X線写真所見の加齢変化:縦断的検討

三原 太,福谷龍郎,中田 肇,水野正一,Russell WJ,細田 裕
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Radiat Med 7:271-3,1989 ; Acta Radiol 34:53-8,1993
要 約
加齢により胸部X線写真に生じる変化を検討するために、18.5年前、10年前及び最終検査時の3組の胸部X線写真背腹及び側面像を使用して、心臓大血管、肺の構造物の大きさなど 16項目を測定した。対象者は最終検査時年齢が 41歳から82歳の注意深く選択された男性 51人、女性 149人の正常な成人である。また4項目の肺実質の所見についても評価を行い、その有所見率を求めた。測定項目のうち初回と最終検査時の間で、男女とも心横径、肺左右径、心臓・胸郭比、大動脈弓横径、胸部大動脈蛇行度、気管左右径、気管前後径、左右主気管支径及び肺の前後径が加齢とともに有意な増加を示した。女性では、更に上記の項目に加えて右肺上下径、右葉間動脈が有意な増加を示し、気管分岐角度が有意な減少を示した。最も著しい加齢変化を示したのは大動脈弓横径で、男性では初回の 28.0mmから最終回の 32.6mmに増大し、女性では初回の 27.6mmから最終回の 31.6mmに増大した。加齢による大動脈弓横径の増大は男性の 96%、女性の 90%に認められた。本調査で判明した加齢項目は、男女とも放射線量群別には有意な差異を認めなかった。

肺実質の所見については、4項目のうち1項目以上の所見を示した者の率が初回の 13%から最終回の 27%に増加した。これらの所見の率は喫煙群と非喫煙群で違いを認めなかった。