Menu does not appear
-- SiteMap

業績報告書(TR) 23-88

広島・長崎における原爆被爆の血液学的後影響に関するABCC−放影研調査研究の要約

Finch SC,Finch CA
要 約
広島・長崎で原爆放射線に被曝した集団における最も有意な血液学的後影響は、白血病発生率の増加である。放射線の白血病に及ぼした影響は、長崎ではもはや認められなくなったが、広島では現在も発生率がわずかに高い。多発性骨髄腫にも放射線との関連が認められているが、悪性リンパ腫と放射線との関係は示唆されるにすぎない。悪性疾患以外には放射線後影響としての一次的な造血系の障害は認められない。造血系における放射線被曝の体細胞性マーカーとしては、リンパ球染色体異常及びヒポキサンチン・フォスフォリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)欠失突然変異Tリンパ球の増加が認められている。放射線の影響は、細胞膜グリコフォリンA蛋白質を欠く突然変異赤血球の頻度にも認められた。顆粒球機能の放射線誘発障害は認められないが、年齢に伴って認められるTリンパ球免疫能低下の促進、並びに特定の循環T及びBリンパ球サブセット数の変化は放射線と関係しているようである。今後実施が検討される価値があると思われる放射線関連血液学的研究について幾つかの案を本報で示した。