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業績報告書(TR) 16-89

試験管内コロニ−形成法によるCD4及びCD8陽性ヒトリンパ球の放射線感受性

中村 典,楠 洋一郎,秋山實利
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Radiat Res 123:224-7,1990
要 約
最近の試験管内リンパ球コロニー形成法の発展により、従来用いられていた皮膚線維芽細胞の代わりに、末梢血リンパ球(PBL)を用いて、ヒトの放射線感受性の多様性を検査する道が開かれた。我々の最近の結果では、コロニーの大半はCD4あるいはCD8抗原陽性のリンパ球から成ることが分かった。PBL中の CD4+及びCD8+の細胞の割合は、個人により異なっているので、もしも CD4+とCD8+の細胞の線量生存率曲線が互いに異なっていれば、サブセット頻度の違いが原因で、個人の放射線感受性に偏向がもたらされるおそれが考えられた。

今回の調査では、CD4+(ヘルパー/インデューサーT)及びCD8+(サプレッサー/サイトトキシックT)リンパ球をPBLから分離し、各々について線量生存率曲線を得た。その結果は、生存率を 10%減少させる線量(D10)は、これらの細胞で大変よく似ていることが分かった(平均±SDはCD4+では 3.13±0.10 Gy、CD8+では 3.34±0.50Gy、分離しなかった細胞では 3.07±0.05Gy)。このことは、放射線感受性の異なるヒトのスクリーニングにPBLをそのまま用いても構わないことを示している。