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業績報告書(TR) 21-89

原爆被爆者における癌の過剰リスクの時間及び年齢に伴う変動

Pierce DA,Vaeth M,Preston DL
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Radiat Res 126:171-86,1991
要 約
本報は、1)放影研が追跡調査を進めている原爆被爆者固定集団における癌の過剰リスクの年齢−時間パターンを記述し解析すること、ならびに、2)同集団における死亡および罹病に関する放影研でのデータの解析に用いられている統計学的方法について記述するという2つの目的を有する。この集団における癌死亡データの従来の解析とは異なり、今回は過剰リスクの年齢−時間変動を調べる目的で、日本の全国癌死亡率をかなり利用した。本解析では、白血病を除くすべての癌死亡をひとまとめにして考察した。年齢別過剰相対リスクの記述に主として注意を向けたが、絶対過剰リスクの適当な記述の重要性も考慮した。年齢および時間変動を考慮した過剰リスクモデルを使用した場合、相対および絶対過剰リスク一定モデルは共にデータに対して極めて類似した適合を示す。従来の報告書は、被爆時年齢および性を固定すると、年齢別過剰相対リスクが追跡期間全体を通じて著しく一定していることを示している。本報の統計学的解析では、被爆時年齢が 35歳未満の被爆者には、通常の抽出変動を除けば、このパターンからの逸脱は認められなかった。被爆時年齢が 35歳以上の被爆者については、過剰相対リスクの増加傾向が若干認められるが、これはおそらく最小潜伏期間の影響によるものであるとの説明が可能であろう。被爆時年齢および被爆後の経過時間の効果の積として絶対過剰リスクをモデル化することについて若干の考察を行う。これらの結果の解釈について、特に追跡期間以降の動向の予測に関して述べる。