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業績報告書(TR) 10-90

原爆被爆者におけるT細胞抗原レセプター遺伝子の表現欠損を示す突然変異Tリンパ球の頻度

京泉誠之,梅木繁子,秋山實利,平井裕子,楠 洋一郎,中村 典,遠藤啓吾,小西淳二,佐々木正夫,森 武三郎,藤田正一郎,Cologne JB
編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Mutat Res 265:173-80, 1992
要 約
T細胞レセプター遺伝子(αあるいはβ)発現に欠損を有する突然変異Tリンパ球の頻度を、2色フローサイトメトリー技法を用いて測定した。203名の原爆被爆者、すなわち 78名の近距離被爆者(DS86線量が1.5 Gy以上)と 125名の遠距離被爆者(DS86線量が0.005 Gy以下)の突然変異頻度は女性よりも男性に有意に高かった。被曝線量の影響は統計学的に有意ではなかった。これに対し、以前使われていたトリウム 228を成分とする放射線診断用造影剤、トロトラストの使用により放射線に暴露した 6名では有意に高い突然変異頻度が認められた。また、放射性ヨード131治療を受けた甲状腺疾患患者における変異頻度は、線量の増加と共に有意に増加した。以上のことから、このT細胞レセプターの突然変異測定法は、遺伝子毒性物質に最近被曝した人の生物学的線量の測定方法としてユニークな特徴があることが示唆される。