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業績報告書(TR) 10-92

小核試験で測定した原爆被爆者の放射線感受性

伴 貞幸,Cologne JB,藤田正一郎,阿波章夫
Radiat Res 134(2):170-8, 1993
要 約
もし原爆被爆者の多くが放射線抵抗性あるいは放射線高感受性のどちらかに偏っているならば、その集団で評価する放射線発癌の危険度は真の値よりも偏ったものとなるであろう。この仮説を調べるために、937人の原爆被爆者の末梢血リンパ球細胞の試験管内放射線感受性を、細胞質分裂阻害小核試験で調べた。小核の自然(試験管内非照射)頻度は広い分布を示した。その頻度は、男女とも、血液提供者の年齢の増加に伴って増加する傾向にある。その頻度は、男性よりも女性のほうが有意に高い。血液提供者の年齢の増加に伴って、細胞・年・Gy当たり 約0.001小核の割合で試験管内X線照射に対するリンパ球の感受性は減少する。試験管内放射線感受性に性差はない。自然およびX線誘発小核頻度に対しては原爆放射線および喫煙の有意な影響はみられなかった。すなわち、近距離および遠距離被爆者間に末梢血リンパ球細胞の放射線感受性の差はみられない。