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業績報告書(TR) 11-92

広島原爆被爆者の放射線白内障,1949-1964年

Schull WJ,大竹正徳,船本幸代
要 約
この報告書は、DS86線量推定値が得られている広島原爆被爆者の 2,249例中、1949年から1964年の間に認められた白内障(水晶体後嚢下混濁)発現と電離放射線被曝の定量的関係を再検討したものである。2つの閾値が存在する場合と存在しない場合の幾つかの異なる線量反応関係のうち、二項オッズ回帰モデルに基づいた最良のモデルは2種類の放射線に対して異なる閾値を仮定した線形−二次線量反応関係である。このモデルに基づいた中性子線およびガンマ線の回帰係数 199Gy(90%信頼区間:28と473Gy)および 5.14Gy(95%信頼区間:1.38と14.77Gy)は、過去の報告よりも中性子線量に対しては示唆的に高く、ガンマ線量に対しては有意に高かった。更に2つの推定閾値はゼロから有意に異なっていた。これらの推定閾値は、中性子線に対しては 0.06Gyで、95%下限と上限推定値はそれぞれ 0.03と0.10Gyであり、ガンマ線に対しては 1.08Gyで、95%下限と上限推定値は、それぞれ 0.51と1.45Gyであった。中性子RBEを 18と仮定したDS86眼の臓器線量当量を用いた場合の放射線誘発白内障における安全領域の閾値は、1.75Svで、その 95%下限と上限推定値は 1.31と2.21Svと推定される。RBE値は2つの閾値、すなわちガンマ線に対する 1.08Gyと中性子線に対する 0.06Gyの比によって求められる。