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業績報告書(TR) 13-92

原爆被爆者における安定型染色体異常;最新情報

Stram DO,Sposto R,Preston DL,Abrahamson S,本田武夫,阿波章夫
Radiat Res 136:29-36, 1993
要 約
広島・長崎の原爆被爆者 1,703人について 1968年から1985年の間に放影研で収集された安定型染色体異常に関するデータの統計学的解析を行った結果、両市間に線量反応関係の差が見られると共に、調査時期と被爆時年齢の有意な影響が認められた。広島では、ガンマ線に対する中性子のRBEが10で一定であると仮定すると、最後の調査期間(1981−85年)における低線量での異常細胞の比率は 1Sv当たり 0.080の割合で増加した。長崎では、低線量での増加は 1Sv当たり 0.0126であった。いくつかの被爆時若年群では、放射線の安定型異常誘発効果がより著しかったことを示す所見が得られたが、この関係の解釈は困難である。中性子のRBEが線量によって変化するように線量を構成する中性子とガンマ線を別々にモデル化すると、推定限界線量RBEは 707(95%信頼限界200−∞)であり、低線量での 1Sv当たりの異常頻度は 約0.008であった。このRBEは、試験管内異常誘発について発表されているRBEよりもずっと高い。推定RBEが高く、線量反応に都市間差があることから、広島における中性子の過小評価または長崎におけるガンマ線の過大評価のいずれかによって、線量推定に系統的誤差が生じていることが示唆される。