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業績報告書(TR) 23-92

原爆被爆者のEpstein-Barrウイルスに対する免疫応答:細胞障害性リンパ球の前駆体細胞頻度と抗Epstein-Barrウイルス関連抗体価の研究

楠 洋一郎,京泉誠之,福田泰子,黄 樺,齋藤真由美,尾崎恭子,平井裕子,秋山實利
Radiat Res 138:127-32, 1994
要 約
Epstein-Barr ウイルス(EBV)不死化自己B細胞に対する細胞障害性リンパ球の前駆体細胞頻度 および EBV関連抗体の血清中の抗体価を、EBV感染を制御する免疫学的機序を明らかにするため、68人の被爆者について測定した。前駆体細胞頻度はEBV再活性化の時期におそらく産生される抗早期抗原(early antigen)IgGの抗体価と負の相関性を示した。前駆体細胞頻度と抗EBV関連核内抗原(nuclear antigen)抗体価との正の相関関係も認められ、前駆体細胞頻度がEBVに感染したT細胞による生体内障害の程度を反映することが示された。以上の結果は、EBVに特異的なT細胞の記憶がEBV感染を制御し、前駆体細胞頻度の測定がEBVに対する免疫応答を評価するのに有用であることを示唆する。しかしながら、今回の調査では前駆体細胞頻度に対する原爆放射線の有意な影響は認められなかった。これは、おそらく対象者の数が限られていたためであろう。