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研究計画書 1-14

コンディショナル・トランスジェニックマウスを用いた放射線関連甲状腺発がんにおけるEML4-ALK融合遺伝子の生物学的役割に関する研究

要 約
甲状腺乳頭癌では、我々が初めて見いだした再配列型未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子(echinoderm microtubule-associated protein-like 4 [EML4]-ALK融合遺伝子)は、原爆放射線被曝と強く関連し、またRET、neurotropic tyrosine kinase receptor 1(NTRK1)、BRAFおよびRAS遺伝子変異とは基本的には排他的に生じるようである。興味深いことに、EML4-ALK融合遺伝子を持つ肺腺癌症例がこの遺伝子を持たない肺腺癌症例とは有意に異なる組織学的特徴を示すように、この融合遺伝子陽性の甲状腺乳頭癌は高頻度で特徴的な充実/索状構造を有しており、EML4-ALK融合遺伝子は、我々の腫瘍学研究に関するがん組織の組織病理学的特徴に関連する構造的変化において重要な役割を果たしていることが示唆される。従って、我々はEML4-ALK融合遺伝子は甲状腺乳頭癌を引き起こす上で重要な役割を果たし、かつその融合遺伝子は放射線の結果であるという仮説を立てる。この融合遺伝子の機能は病理学的結果の観点から、RET/PTC再配列とは異なるかもしれない。EML4-ALK融合遺伝子を持つコンディショナル・トランスジェニックマウスを用いて次の観点からこの仮説を検証する。一つはこの融合遺伝子を持つトランスジェニックマウスから甲状腺乳頭癌が生成することを証明する。2番目はこれらのトランスジェニックマウスでの腫瘍形成における放射線の影響、すなわち潜伏期間の短縮および腫瘍の悪性度の亢進あるいはそのいずれかを実証することである。