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研究計画書 5-08

原爆被爆者における乳がん発生率、1950-2005年

要 約
放影研の寿命調査(LSS)集団における乳がん発生率についての調査は、1950年以降1990年までの期間に数次にわたって行われた。それらの乳がん症例のうち、被爆例における乳がん発生率には高度に有意な線形の線量反応が認められ、被爆時年齢20歳未満の女性において、到達年齢35歳以上では、1 Sv当たりの過剰相対リスクは2前後であるが、到達年齢20歳以上35歳未満では、1 Sv当たりの過剰相対リスクは16.8と著しく高いことが明らかにされている。更に、被爆時年齢20歳未満の女性においては、1 Sv当たりの両側乳がんの過剰相対リスクも高いことが示されており、被爆時年齢20歳未満の女性では、放射線誘発発がんに対する感受性の高い集団の存在が示唆されている。 しかし、より最近のデータは、被爆時年齢と到達年齢の両方が放射線に関連する乳がんリスクの重要な修飾因子であることを示しており、これら二つの因子の相対的重要性は、モデル、バックグラウンド率、および使用するその他の仮定に依存する。従って、拡大追跡調査においてリスクのパターンをよりよく理解するためのリスク解析を進め、早発乳がんと遅発乳がんを比較するために形態的特徴およびその他の特徴の同定を試みる必要がある。本研究は、上記の研究期間に続く1991年から2005年までの15年間にLSS集団に新たに発生した乳がん例に加え、前回の調査期間に発生したが、前回調査後に追加された症例についても調査する。1991年から2005年までに新たに発生した乳がん例は、診断時年齢が45歳以上の症例である。その結果について前回までの所見と比較、検討するとともに、前回からの全調査期間を通じての全乳がん症例について、世界保健機関(WHO)の新組織分類基準による分類結果についても検討を加える。