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研究計画書 7-09

成人健康調査集団における動脈硬化の研究(第1部:動脈硬化性指標を用いた検討)

要 約
過去の研究によって、原爆被爆者における放射線被曝とアテローム硬化性疾患の死亡および発症の有意な関連が報告されている。アテローム硬化(atherosclerosis)は脂肪変性(atherosis)と動脈壁硬化の亢進(sclerosis)の二つの側面を有し、両側面は半独立的にアテローム硬化性疾患に関連する。本研究で測定される指標のうち、足関節−上腕血圧比(ankle-brachial index; ABI)、足趾−上腕血圧比(toe-brachial index; TBI)、内膜・中膜複合体厚(intima-media thickness; IMT)はアテロームに関する指標である一方、脈波増幅指標(augmentation index; AI)と上腕−足首脈波伝播速度(brachial-ankle pulse wave velocity; baPWV)は動脈壁硬化に関する指標である。動脈壁硬化の亢進は動脈壁の構造変化が原因かもしれないが、放射線と放射線による動脈壁の傷害・修復の関係についてはこれまで十分には検討されていない。

本研究では、放射線被曝は動脈壁硬化の有意な危険因子であるという仮説を検証する。アテローム硬化と動脈壁硬化の測定値を得るため、横断調査の実施を提案する。対象は、若年被爆者の拡大集団部分を含む成人健康調査(AHS)対象者約4,000人である。放射線と前述の動脈硬化性指標の関係についての解析は、アテローム性疾患の指標 (ABI、TBI、IMTなど)および動脈硬化の危険因子(フラミンガムリスクスコア; FRS)に十分配慮し、指標間の相関を考慮した一般化推定方程式(generalized estimating equations; GEE)モデルを用いる。