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研究計画書 7-11

成人健康調査対象者における新鮮甲状腺標本の保存(RP 2-86の補遺)

要 約
甲状腺がんは放射線の影響を最も受けるがんの一つであり、被爆者では被曝線量の増加に従い甲状腺がんが増加している。近年、甲状腺がんに関する遺伝子研究はRET/PTC再配列、BRAF変異を中心に飛躍的に進歩しているものの、甲状腺がんの発症機序およびその発症機序に対する放射線の影響については、いまだ十分に解明されているとは言えない。将来被爆者における甲状腺がん発症の分子学的メカニズムを解明するためには、甲状腺腫瘍標本の収集・保存が必要不可欠である。現在放影研臨床研究部の健診において甲状腺超音波検査が導入され、多くの甲状腺腫瘍が発見されるようになった。今後は、被曝線量や良性悪性にかかわらず、できるだけ多くの甲状腺腫瘍標本を収集していくことが、甲状腺がん発症機序、ひいては放射線発がんの機序を解明することに寄与すると考えられる。

これまで放影研では、研究計画書(RP)2-86「原爆被爆者における外科手術摘出がん組織の収集:特に甲状腺がんと乳がんについて」に基づき、将来の分子生物学的研究のために、被爆者および対照群として非被爆者の新鮮甲状腺がん組織を収集し、凍結保存してきた。本計画書はRP 2-86の補遺であり、本研究では将来の遺伝子解析を含む研究のため、成人健康調査(AHS)対象者における甲状腺腫瘍症例の甲状腺新鮮摘出標本を保存することとする。